蛍と光


「水城がさ…」



「光?」



周りの反応を分かっていても光の名前が出たら反応しちゃう。


そんな私ってどうなの、って思うけどこればかりはすぐには変えられない。



「俺のこと、友達だって認定してくれたんだ。ほら見て」



そこには光の綺麗な字で『長岡→友達』って書かれたシンプルなメモ用紙があった。



「…ブハッ!それ言いにわざわざ?」



ていうか光はどのタイミングでそれを書いたんだろう。


分かりやすいけど、意味分かんない。



「あれ?でも、これなんか小さくない?」



光の筆談用メモ用紙はポケットに入るようにサイズの大きいものは使っていない。


でも長岡くんが持って来たメモ用紙はサイズが小さ過ぎる。



「あっ」



長岡くんにメモを奪われちゃったから分からないけど、いつからメモ用紙、変えたんだろう。


書きやすく切りやすいって気に入って大量購入していたはずなのに。