「光、苦しいよ」



動揺して心拍数が上がっているせいか、光の腕から伝わる力の強さかは分からない。


でも苦しい。


モゾモゾと動くと、ようやく離してくれた。



「どうしたの?」



そう聞いても答えてくれない。


それなのに凄く悲しそうな顔をしているのはどうして?



「もしかして何か不安な事があるの?」



光は今でもうなされている時があるって光のお母さんが言っていた。


今のどこにキッカケがあったのかはわからなかったけど、急に不安が押し寄せたのかもしれない。



「今日、側にいようか?添い寝してあげようか?」



『一緒に寝てくれるの?』



「光が不安なら」



『いや…いい。大丈夫』



「そう?でももし寝れそうになかったらいつでも連絡してきていいからね」



コクっと首を縦に振った光を見届けてから部屋を出る…はずだったのに…あいつ、最後に何をした?