「そういえば青柳さん、部活は?」



教室まで戻る間、長岡くんは色々と質問を投げかけてくる。


一つ目の質問は好きな異性のタイプ。


これは漠然としていて答えられなかった。


二つ目は将来の夢。


これもまだわからなくて答えられなかった。


三つ目が部活。



「私、運動苦手だし、芸術的才能ないから、部活動が強制じゃなくてホッとしてるの。だから迷わず帰宅部」



「じゃあ好きな食べ物は?」



「えー?部活の次にそれ聞くの?教えたらご馳走してくれる?」



「もちろんだよ!」



「じゃあ…松茸かな」



「松茸!?マジか!青柳さんってお嬢様?あれ幾らするのかな…俺、食べた事ないんだけど。小遣いで買えるかな?あれ?でもキノコは秋だよね?秋まで待てる?」



真剣に考えている姿が面白くて笑いを堪え切れなくなってしまった。