確かに蛍は美人だ。


可愛い系統の女子が多い中、正統派の美人っていう感じ。



でも高嶺の花かと言われると違う。


なんて言うか、少し頑張れば届きそうな、それでいて綺麗な女の子。


それが蛍だ。


つまり目の保養とまではいかない…と思う。



「水城は見慣れてるんだよ。こんな可愛い美人系なかなかお目にかかれねーぞ」



俺は蛍の事、見た目で好きになった訳じゃないからその辺りはよく分からない。


初めて恋を自覚した女の子が単純に綺麗だっただけ。



「なぁなぁ!それよりこれ見てみろよ。学ラン姿!スゲー可愛いんだけど!!あ…もしかしてこの学ランって水城の?」



見せられた1枚の写真には俺の学ランを羽織っている蛍の姿が写し出されていた。



その裾はちゃんと蛍の脚の長さに調整されていて、短パンにならなくて良かったとホッとする。



しかし、どうして蛍の両親は共に器用なのに、それが蛍に遺伝しなかったんだろう。