「でも水城くんは普通にカッコイイよ」
「え?」
「え?…ってまさか蛍、水城くんの事、カッコイイとか思っていないの?」
「別に」
「うわ。近くにいると分からないのかな?水城くんすごい人気あるんだよ」
「ウソだ〜」
「ほんとだって。長身の細マッチョ、サラサラ黒髪、アーモンド型の瞳に薄い唇、綺麗な肌と綺麗な歯並び、そして秀才。これだけ揃って人気が出ない方がおかしいでしょ」
確かに身長が伸び始めた中学2年の頃から光の事を意識的に見る女子が増えた。
告白した子もいた。
だからと言って人気があるとかそういう話しは聞いた事がない。
ちょうど同時期に声を失い、そっちの印象が強烈に響いたから。
今もそう。
「光に周りの意識が集中しているのは興味本意なんじゃないのかな?」


