「え?!」



思わぬハプニングに後方に座る在校生と卒業生の家族が一斉に騒ぎ出した。



不思議なのは前の方に座る卒業生からあまりざわめきが聞こえない事だけど、そんなことよりどうしよう。



体育館の窓にはカーテンが引かれていて日の光は入らず、真っ暗で何も見えない。



先生たちに助けを求めたくても、何か言いたくてもマイクは入らないし、身動きもとれない。



しばらくすれば目が慣れるか、誰かが対処してくれるはずだろうって思ってみても怖いものは怖い。


なんなの、一体……?


せっかく光に気持ちを伝えられる最後のチャンスだったのに。




ん?



あれはなに?



目の前でチラチラっとヒカリが見える。



暗闇に目が慣れていないせいなのか目を細めてもよく分からない。



でも……



あ、



また光った。



なんだろう。



携帯電話かな。



ううん。



違う。



もっと小さなヒカリ。



たとえば…