寒い。
寒いよ。
熱があるから、じゃない。
光の側を離れてからずっと寒い。
堪らず自分の身体を温めるように腕で包んでみる。
それで多少なりとも温かくはなるけど、自分を包む手までもが冷たい。
「青柳」
聞いた事のないような優しい声に顔を向けると、先生は寝ている私の身体を起こし、そしてそのまま力一杯私の身体を抱き締めてきた。
「先生…?」
「俺が温めてやる」
「え?」
「温かいだろ?」
温かい?
言われてみれば…温かい。
じんわりと身体に温かさ。
それが全身に広がる。
「温かい」
すごく心地いい。
「愛情だよ」
「愛情…?」
この温かさは愛情?