「水城くんは当番でしょ?」



そうだけど、そんなもの見逃してくれ。
蛍が倒れたんだ。


放ってなんておけない。



「青柳さんは水城くんに来てもらいたくないと思うよ」



なんだって…?



『なんでそんな事…分かるんだよ?』



「だってここに入る時、水城くんがいないかどうかを友達に確認してから入っていたし、帰る時だって水城くんが青柳さんに気付いていない間に出て行こうとしてたから」



なんで…



どうして…



どうして急に…



俺が一体何をしたんだ?



おかしいだろ。



納得出来ない。



こんなの納得いくか。



行かなきゃ。



「ちょっと…水城くん!」



誰に止められようが俺は蛍の元に行く。



蛍に会えば、蛍の顔を見れば俺には分かる。



蛍のことは俺が一番理解してやれるんだ。



言葉なんか要らない。



伊達に長く一緒に過ごしてきたわけじゃない。



バイバイなんて嘘だ。



同情も嘘だ。



何か理由があるはずだ。


きっと……