「失礼しますっ!蛍、ここにいるの?!」



「ん?」



叫びながらドアを開けると、やけに色気のある保健の先生が長い脚を組み替えながら私の方を目を細めて見てきた。



「あなたが青木さん?1年には思えない位色気のある子ね。あなた彼氏いるでしょ?」



そんなこと、今は関係ない。



「蛍は?私を呼んだのは蛍がいるからでしょ?」



蛍が水城くんのクラスにいなくて探していると、タイミングよく校内放送で保健室に来るよう呼ばれた。



「そうよ。青柳さんならそこでゆっくり寝てるわ。睡眠不足と疲労と風邪って所ね」



「新山先生は?」



ここに来る間、何人かの生徒たちがお姫様抱っこしている新山先生を見たと口にしているのを耳にした。



その時、ピンときて蛍と一緒にいるのは新山先生だって分かったけど、その先生は一体どこに。



「新山先生なら佐藤先生のところに一回行ってから戻って来るって言ってたわよ」



「そうですか」