光から遠くに。



もっと遠くに。


もっと


もっと…



光が見えなくなるまで。


光の存在を感じなくなるまで。



「はぁはぁ」



息が苦しい。


もういいかな。


正面玄関までくれば人も多いし、例え追って来たとしても私を見つけられはしないでしょ…


…っ



「なんで…」




「言っただろ。どこにいたって俺はお前を見つけられるって」



何それ。



そんな台詞、今、言わないでよ。



胸が締め付けられる。



涙が溢れる。



涙が流れた…


その瞬間、意識が遠のいた。