そう決めて足を踏み出そうと体の向きを出口側に変えた時、今度は身体に電流みたいのが走って、身体の動きが止まってしまった。



「!!」



なに…?



あの子の動きはなに?




もしかして…




手話?




あの子、光と手話で会話してるの?



そういえば前にユカが言ってた。



手話クラブが出来ているって。



あれは本当だったんだ。



あ…光が笑ってる。


手話を間違えたのか、教えてあげてるんだ。



「うっ」



痛い



胸が



なんで…



ユカからこの話を聞いた時は光、嬉しいだろうな、って素直に思えたのに。



今はすごくイライラしてる。


頭も痛いし、息も苦しい。



ダメだ。



もう限界。



やっぱり光から離れなきゃ。




私がボロボロになって、光を傷付けてしまう前に。



「青柳?」