美波を自分の者にできたら、と。
時々は思う。
美波がクラスの男子、俺の知らない男に向けて笑顔で話しているところを見るとかちんと来たりもする。
だけど美波は俺を恋愛対象として見ていない。
幼馴染。
この言葉が俺らの中にはある。
俺らの関係を作っている。
この言葉を超えるなんて難しいんだよ。


「おー、大貴ー蓮ー。
今日久しぶりにサッカーしようぜ。
蓮、今日はオフなんだろ?」

「おう!
やろーぜ、大貴いいよな?」

「あぁ。」



こうして友達と過ごす時間が本当に楽しくて。
今はこれ以上の幸せなんて望まないんだ。