クラスはさっきまでの騒がしさと取り戻した。 ………ふぅ 心の中でそっとため息を付く。 雪と繋がれた手から、少しだけ力が抜けた。 佐伯くん、助かったよ。 「ね?桜、大丈夫だったでしょ?」 雪は、自信たっぷりな笑顔で首をかしげた。 「佐伯君のおかげじゃない」 「ふふふ。そうだね」