「ん~。今何時間目ぇ?」




いつもよりも遅いスピードの声。


寝起きのせいなのか、少しかすれている。



そんな雪は、トロンとした眠たい目をこすりながら聞いてきた。



雪っ。可愛いすぎます!!


その可愛さ、もはや罪ですよ………。



そんな乙女度満載の頭の中。



そんな気持ちとは裏腹に



「今は、2時間目の数学」




私は、いつものように無愛想に言い放った。



「そっかぁ、ありがとう桜ちゃん」



そんな感じの悪い私に対しても、雪はキラキラした笑顔でお礼を言ってくれた。



他の人から見たら、そうもない事なんだろうけど、私にとってはそんな些細なことですら、嬉しい。




雪の笑顔が好き。



雪の雰囲気が大好き。



雪がすき……。