「じゃあ、私自分のクラスに戻るね」



そういった姫香ちゃんは、フラリと笑って自分のクラスに帰っていった。




いつの間にか、雪や雄也くんも自分の席に戻っていて、そこから私をジッと見ていた。




なんだかその目……、お母さんの目みたい。



「ほら、さくらっ!授業始まるよ」



隣の私の席をトントンと叩いて座れって合図。




「はいはい」




ちらりと壁にかかってある時計に目をやると、お昼までまだまだ時間がある。



早くお昼にならないかな~。



そんなワクワクした気持ちで雪の元へと走っていった。