「ユッキー…、私……立てないよ」 甘い声で雪に言う恋ちゃんを、私はただ黙ってみる事しか出来ない…。 唇を噛んで、じっとしている事しか、出来ない…。 雪は、そんな私に気付かず… 「桜っ、俺ちょっと花園さんを保健室に連れて行くから!!」 必死になっていった。 行かないで……。 さっきいえなかった言葉……。今度も言えないみたい。 だって、怪我している人を見捨てろなんて言えないでしょ? そこまで嫌な女になりたくないの。