足音をたてないように……慎重に慎重に足を運んだ。 そして、私はある教室の前で足を止めた。 そこは、さっきまで私たちがいた教室。 扉はしっかりとしまっているが、中から声が漏れて聞こえてくる。 女の子の声と男の子の声。 きっと、雪と恋ちゃんの声だ………。 私は、見たい気持ちと見たくないという気持ちの間に立っていた。 それでも、好奇心旺盛な私は、隙間から中の様子を覗いてしまったんだ。