雄也くんに手を引かれ、歩いている私。 その私の頭の中は、雪の事でいっぱいになっていた。 ふいに、手を引っ張っていた力が弱くなり、歩くのを止めた。 「………桜ちゃん、大丈夫?」 私より少し背の高い雄也くんが、目線を合わせて聞いてきた。 その瞳は、とても寂しそうで…。 私よりも悲しそうで……。 何故だか急に、涙が流れた……。