「ひゃぁっ!」


うとうとし始め、先輩の頭が私の首元でごそごそし始めたかと思うと、急に耳たぶを甘噛みしてきた。


「せ、せせせせ、先輩!」

「焦ってる優菜かわいー」

「な!?」

「優菜、そろそろ俺の事名前で読んでよ」


つい口をぱくぱくさせていると先輩がそんな事を言い始めた。
先輩は前から名前で呼ぶように言っているけど、私は恥ずかしくてまだ1度も言えていない。


「名前言わなかったらここで襲うよ~?」


「な!?

る、る、るい……やっぱ無理です!
恥ずかしいですってば!」


瑞斗-ルイト-先輩……

心の中では何度も練習したが、やっぱり恥ずかしい。