「でも……
本当に結婚するなんて……」


そう、私と先輩はめでたくゴールインした。

本当は私が卒業してすぐにしても良かったんだけど、先輩がどうしてもと言うので、先輩が大学を卒業して、仕事が安定してからになった。

と言っても先輩はまだ社会人1年目だし、私も大学4年生だからしばらくはバタバタしそうだけど。


「音羽ちゃんこそ彼氏さんとどうなったの?」

「うーん、それがね
前の彼氏と別れちゃって、いま同じ大学の人と付き合ってるの」

「そっかー
音羽ちゃん相変わらずモテるね」


笑いながら言うと、肩を軽く叩かれた。


「そんなんじゃ、ないよ」


そういう音羽ちゃんは困った顔をしていて、それはそれで大変なんだなぁと思う。


「あ、優菜そろそろ時間だから行くね」

「あー……うん
ばいばい」


そう言い残すと慌てて音羽ちゃんは出ていった。