このまま何時間でも見ていられる自信がある。
好きな人に毎日逢えるってこと。
顔が見れるってこと。
声が聞けるってこと。
本当に幸せだよね。
そう思うとつい、ニヤニヤしてしまって。
両手で顔を覆いうつむく。
「なにひとりで笑ってんの?」
その声にあたしは慌てて顔を上げる。
「え?えっと……」
ヤバい。
陸斗くんに見られてた。
恥ずかしい……。
「本読まねぇなら、他んとこ行けよ」
「ごめん、邪魔した?」
「うん、邪魔」
――ズキンッ。
そんなにハッキリ言われると、さすがに傷つく。
「あ、あたし……っ」
勢いよくイスから立ち上がったせいで、イスを引きずる音が響きわたる。
図書委員の人から、思い切りにらまれてしまった。
“図書室では静かにしましょう”
その貼り紙が目に入ってきた。



![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)