「おもしれーやつ」 ――トクン、トクン……。 この胸の高鳴り……。 あの夏の、あのとき以来だ。 どうして……あたし。 もしかして……。 あたしは慌てて陸斗くんから目を逸らし、机の上のプリントを見る。 だけど、プリントの内容なんて全然頭に入ってこない。 ただ、ドキドキとうるさい鼓動が、彼に聞こえてはいないか、気が気じゃなかった。 これがただ、陸斗くんがカッコイイからとか。憧れているとか。 そんな感情ではないことに気づいていた。