「昨日、傘ありがとねっ」 陸斗くんに借りた傘と一緒に、あたしは白い手紙を差し出す。 「なにこれ」 「ふふっ。ラブレター」 あたしはニッコリと笑う。 「だから、おまえさ……」 呆れたようにため息をつく陸斗くんは、あたしから傘だけを受け取った。 あたしは頬をプクッと膨らませて、 手に持っていた手紙を無理やり陸斗くんのブレザーのポケットに突っ込んで逃げる。 「ちょ、おまえ……」 あたしは少し先で立ち止まり、振り返って彼を見た。