バス停までの帰り道。
時々あたしの右肩に傘を持つ陸斗くんの左腕が軽く触れる度、
そこだけじんわり温かくなる。
心臓がどこで鳴っているのか分からなくなるくらい、ドキドキと激しく脈を打っていた。
「でも、あたしが傘貸してもらっちゃったら、陸斗くんバス停で降りてから家まで濡れちゃわない?」
「バス停から家まで近いから。平気」
「そぉなんだね!ならよかったぁ」
もうひとつ質問してみよっと。
「どこのバス停で降りてるの?」
「教えない」
やっぱり教えてくれなかった。しかも即答だったし。
「最寄りのバス停くらい教えてくれてもいいのに~」
「やだよ。おまえ、ついてきそうだし」
……バレてる。



![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)