「また明日ねっ」 あたしが笑顔で言うと、彼は傘を広げながら聞いた。 「おまえ、まだ帰んねーの?」 「ここで雨が止むの待ってみる。家まで歩いて30分くらいかかるの」 制服もカバンもずぶ濡れになったら、乾かすの大変だし。 「今日は陸斗くんと一緒に帰れなくて残念……」 「あっそ。じゃ……」 そんな冷たい言い方しなくても……いつものことか。 陸斗くんは傘を差して、昇降口の階段を下りていく。 あたしは壁にもたれかかり、傘を差して歩く彼の後ろ姿を見つめた。 すると、彼がいきなり立ち止まった。