ひまわりの約束ー君だけを、ずっと。[完]




夏樹は自分のロッカーに行き、教科書を持ってきてくれた。



「はいよっ」



いつもと変わらない夏樹の笑顔。



いまは真っ直ぐ見れなかった。



「あ、ありがと……」



私は少しうつむいて教科書を受け取る。



「あのさ、夏樹……」



「ん?」



素直に聞けたらいいのに。



“いま彩葉ちゃんと何話してたの?”



そう聞けたら、この胸の痛みも少しはラクになるのかな。



「ううん……なんでもない。じゃ行くね」



「おうっ」



夏樹は先に教室の中へと戻っていった。



その場に立ち止まったままの私は、夏樹の姿を見つめる。



教室に戻った夏樹の周りには、男子や女子がすぐに集まってきた。



中学の頃は、私もその中にいたのに。



隣のクラスっていうだけで。



こんなに遠く、遠く感じる。