夏樹は中学の頃から、
男子も女子も関係なく、誰に対しても同じ態度で接していた。
明るくて、親しみやすい性格なのもあって、
昔も今も、男女問わず仲の良い友達はたくさんいる。
夏樹と彩葉ちゃんが、仲良しなのも知ってる。
だけど、どうして……。
どうして、こんなに気持ちになるんだろう。
彩葉ちゃんの前で笑う、夏樹を見るのも。
夏樹と楽しそうに笑う彩葉ちゃんを見るのも。
すごく……嫌だ。
彩葉ちゃんの明るい声を聞くのも。
夏樹の大きな笑い声も。
……聞きたくない。
夏樹は私が来てることにも気づいてない。
胸が苦しくて、なんか泣きそうになってくる。
私は教科書を借りるのを諦めて、自分のクラスに戻ろうとした。
そのとき、



![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)