「……夏樹?」 あたしの声にハッとした表情をする夏樹。 「え?あ……うん」 「ねぇ、あたしの話、聞いてた?」 「聞いてたよ」 「本当に?」 「うん。さんきゅ。なんか元気出た。彩葉の親に感謝しなきゃな」 夏樹はスッキリした表情を見せて、歩き出す。 「今日から俺のこと、たんぽぽって呼んで」 「ふふっ。すぐふざけるんだからぁ」 よかった。 いつもの夏樹に戻ったみたい。 元気がない夏樹なんて、夏樹らしくないから。 「早くケガ治さないとな~」 「そうだよ。まず、それが大事だよ」