その、男についていくとひとつの部屋があった。

「入れ」

と言われたのでおとなしくはいった。

中には数人の男がすわっており、その中には俺をここまで連れてきた奴も座っていた。

「そこにすわりなさい。」

すこし、優しそうな人が促してくれたので
指定されたところにすわった。

「まず、君の名前を聞こうか」

「紫月と言います。」

「生まれはどこかね。」

「江戸です。」

「そうか。では、我々にはむかう意志はあるか。」

俺は、ゆっくりと目を閉じて息を吸込み
そっと応えた。あくまで今の意思を。

「俺は、あなたがたに、はむかう意思は微塵も存在しないといえます。しかし、それを簡単に理解してもらえないのも知っています。ですので、俺の事を信頼できると判断するまで 俺の命は俺のものではなく……
あなた達のものにしていただきたい。」

「ほぉ」

「では最後に、君は長州に味方するかね」

長州…………。

「…しない。長州に、ついて知っていることは幕府を滅ぼそうとしているということしかしらない。」

「そうか。…………ならば、紫月君、君は新選組が預かる。いいかね?」

「はい。」

「預かるなんてめんどくさいことせずに殺しちゃいましょうよ。」

「総司!!馬鹿なことを言うな!」

「すみませ〜ん」

俺をここまで連れてきた奴が気のない返事をした。

そうか、こいつは総司というのか。

「あぁ、すまない自己紹介がまだだったね
私は、局長の近藤 勇だ。よろしくな。
紫月くん。」

「よろしくお願いします」

「私は、山南 敬介といいます。一応土方君と同じ副長をしています。よろしくお願いしますね。」

とても、感じの良さそうな人だ。

「土方 歳三。」

こいつはもっと愛想をつけたほうがいいな。

土「おい、声に出ている」

「あー、ごめんなさい」

「僕ことはもう、わかるよね?」

「……………総司ってことしか知りませんよ」

「沖田総司。君と仲良くする気は微塵もないからよろしくね〜。」

はいはい、よろしくねー。

「…………………」

山「斉藤くん自己紹介ですよ」

「………斎藤 一。」

…………………えっ?それだけ?

斎藤さんは、無口で寡黙な人なのだな。
土方とは違って……….

土「だからっ!声に出てんだよ!」  

あれま。気をつけよう。

なんてしてると割って入るように

「俺は藤堂平助!!総司と一君と同じ19歳な!!多分、お前よりも年上だぞ」

「いや、俺は21歳だから」