【短編】脇役少女は時を舞う

至近距離になった顔に、顔が熱くなる。


「何してるのっ!早く手当てしないと!」


「音」


耳元で囁かれ、また体温が上がる。



「あああ愛して、る」

「…うん」

「あーくそー!噛んだ!」


平助くんは、変わらない。
それが何か嬉しくて笑みがこぼれる。



「私も」


彼は真っ赤になりながら、私の顎を持ち上げた。










────唇が、柔らかく触れた。








Fin.