「……ハァ」 放課後に近づくにつれ、自然とため息が漏れる。 ……もっとも、その原因の本人は気づいていないだろうが。 帰りのHRが終わり、部活へいく人、帰宅する人……とみんなそれぞれ準備をする。 俺もそろそろ準備しようかな……と立ち上がった瞬間。 廊下から黄色い悲鳴がした。 「……キタ。」 俺は机に項垂れた。 その女子に叫ばれてる注目の人物が 近づいてくる。 ガラッと教室のドアが開く音と共に、 一人の男が入ってきた。