曲がり角から急に現れた人に銃を向けられた。だが、彼女はもう其れに反応する気はなかった。
「あら、あなた」
若い、女の声がした。女子生徒は希望にでも縋るようにもう一度、視覚を使った。真っ先に目に入ったのは血のように真っ赤な髪。見覚えがあった。此の学校に入学してから度々見ていた。
「・・・・・スカーレット・ルーフェン先輩」
「ええ。あなたは?」
「一年のミケラ・オルガノンです。あの、其の銃は?」
スカーレットはハンドガンを持っていた。普通の女子生徒が持っているようなものではない。
「敵から奪ったの」
「・・・・・そうですか」
嘘だ。軍人であるスカーレットは戦争が始まってから常に携帯していた。そもそも一般生徒が武装した男から奪えるはずがない。だが、友人と恩師を殺されたミケラはスカーレットの嘘に気づくことはなかった。
「おいで」
スカーレットは敵の狙いがラ・モールだと踏んでいる。どうして在り処が敵に分かったのかは分からないが。ラ・モールを守る為にスカーレットは地下に向かっていた。本当は一人の方が動きやすいのだが、心身ともにボロボロの後輩を一人残しておくわけにもいかず、スカーレットは連れて行くことにした。
スカーレットは敵の気配がないか、細心の注意を払いながら進んだ。其れでも何度も銃撃戦になった。持っている銃弾は残り三発。
ラ・モールの場所が敵に知られている理由も気になるが、今、スカーレットが最も気になるのはグレンの所在だ。此れだけ敵が侵入しているのにグレンが出て来ない。
ラ・モールの保管場所が敵に知られた一つの可能性としては情報を売ったスパイ若しくは裏切り者が居ることだ。スカーレットの心に少しずつ強くなる疑念。
・・・・・グレンが裏切り者
「先輩っ!」
銃弾が尽きた。眼前に武装した男が五人。背後には戦えない一般生徒。
「引けない、か」
スカーレットは大腿部に取り付けたホルダーからナイフを素早く取り出し、男達が引き金を引くよりも早く、剣先をスライドさせた。
男は首に冷たい鉄の感触を感じた。其の瞬間、首から大量の地が飛び出た。男の意識は体内から流出した血と一緒に失われた。
「あら、あなた」
若い、女の声がした。女子生徒は希望にでも縋るようにもう一度、視覚を使った。真っ先に目に入ったのは血のように真っ赤な髪。見覚えがあった。此の学校に入学してから度々見ていた。
「・・・・・スカーレット・ルーフェン先輩」
「ええ。あなたは?」
「一年のミケラ・オルガノンです。あの、其の銃は?」
スカーレットはハンドガンを持っていた。普通の女子生徒が持っているようなものではない。
「敵から奪ったの」
「・・・・・そうですか」
嘘だ。軍人であるスカーレットは戦争が始まってから常に携帯していた。そもそも一般生徒が武装した男から奪えるはずがない。だが、友人と恩師を殺されたミケラはスカーレットの嘘に気づくことはなかった。
「おいで」
スカーレットは敵の狙いがラ・モールだと踏んでいる。どうして在り処が敵に分かったのかは分からないが。ラ・モールを守る為にスカーレットは地下に向かっていた。本当は一人の方が動きやすいのだが、心身ともにボロボロの後輩を一人残しておくわけにもいかず、スカーレットは連れて行くことにした。
スカーレットは敵の気配がないか、細心の注意を払いながら進んだ。其れでも何度も銃撃戦になった。持っている銃弾は残り三発。
ラ・モールの場所が敵に知られている理由も気になるが、今、スカーレットが最も気になるのはグレンの所在だ。此れだけ敵が侵入しているのにグレンが出て来ない。
ラ・モールの保管場所が敵に知られた一つの可能性としては情報を売ったスパイ若しくは裏切り者が居ることだ。スカーレットの心に少しずつ強くなる疑念。
・・・・・グレンが裏切り者
「先輩っ!」
銃弾が尽きた。眼前に武装した男が五人。背後には戦えない一般生徒。
「引けない、か」
スカーレットは大腿部に取り付けたホルダーからナイフを素早く取り出し、男達が引き金を引くよりも早く、剣先をスライドさせた。
男は首に冷たい鉄の感触を感じた。其の瞬間、首から大量の地が飛び出た。男の意識は体内から流出した血と一緒に失われた。



