「では、来週の月曜から来て下さい。勤務開始は夕方五時から。初日は仕事内容の説明がありますので、三十分前に出勤して……」
そこまで言って、不動さんが変な表情をした。
一瞬、驚いたように目を見開き、その後、咳払いをするような仕草で軽く握った右手を口の所に持っていき、肩を小刻みに振るわせている。
――え?
何?
もしかして、笑ってるの?
不動さんは無言で立ち上がると、壁際のデスクの所まで行って何かを持って来た。
手にしているのは、クラフト地のちょっとお洒落なティッシュボックス。
それを、私に差し出すようにテーブルの上に置いた。
「は? あの……?」
訳が分からず、差し出されたティッシュボックスと、愉快そうに笑う不動さんの顔を交互に見比べる。



