つられて、私も自分の腕時計に視線を走らせ……。
――うげっ!?
『16時1分』
無情な数字を指し示す腕時計を、私は、呆然と見つめた。
――あああああう。
なんてこと、なんてこと!
あれだけ余裕を見て1分遅刻!?
面接に遅刻なんて、前代未聞だ。
我ながら、あまりの要領の悪さにめまいがした。
「遅くなって、すみません……」
がっくり肩の力が抜け落ちる。
でも気にしていないのか、それともそれを表に出さないのか、彼はクールな目元を少しほころばせた。
そんな気がした。
「じゃあ、こちらへどうぞ。履歴書は持ってきましたか?」
「あ、はいっ!」
――よ、よかった~。
面接は、してくれるんだ。
思わず、ほっと胸をなでおろす。
私は、バックの中から履歴書の入った白い封筒を取り出しながら、彼の後に続いて部屋の中に足を踏み入れた。



