だって。
私が向かっているのは『株式会社 FUDOU』という会社であって、『HOTEL クロスポイント』なんて言うラブホテルじゃない……はず。
トロトロトロ。
後続車が来ないことを良いことに、尚も亀並み走行をしていると、長いブロック塀の終わりに、私はまたもや見つけてしまった。
『HOTEL クロスポイント
従業員専用駐車場
(株)FUDOU』
の、掛け看板を。
――間違いない。
ここが『株式会社 FUDOU』なんだ……。
その証拠に、まっすぐ続く道の両側には、すがすがしくなるくらい他の建物は見えない。
私は、家で面接テクの伝授をして貰っているときに、美由紀が言った言葉を思い出した。
「本当に、仕事内容、知らないでいいの?」
その美由紀の質問に職種を選ばない覚悟だった私は、「うん。楽しみに取っておくよ」と答えた。



