【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】



『HOTEL クロスポイント』

暗い空をバックに、世にも見目鮮やかな紫色の電光文字が、雨粒に反射してキラキラと輝いていた。

それは、まさしく――。

――ラ、ラ、ラ、

ラブ・ホテルーーーっ!?

あんぐりと、

私は、食事中のカバのように、大口を開けてしまった。

そのまま建物の前を、徐行運転でゆっくり車を走らせる。

高めのブロック塀の切れ間に、白地に赤文字で『IN』の小さな看板が見えた。

その上に掛けられている、シルバーの看板の文字に素早く視線を走らせる。

『ご休憩』が何時の『ご宿泊』が何時のと言う文字が確認できた。

私は、はっきり言ってこの手のホテルには縁がない。

存在は、もちろん知っているけど、入ったことがない。

だから、断言はできない。

けど、普通のホテルじゃ無いことは、私でも一発で分かる。