テンションが上がりまくった私は、どれにしようかな? とルンルン気分で目を彷徨わせる。

 明るいピンクの色合いと結ばれている赤いリボンが目を引き、手を伸ばして取り出した。

 そして貼られているステッカーに踊っているピンクの文字が目に飛び込んできた瞬間、全身金縛り状態に陥った。

 なぜなら、そこには『スケスケ・ランジェリー・プリティピンク・これで彼のハートもメロメロ♪』と記されていたからだ。

 ご丁寧なことに、サムネイル写真付き。

 その小さな三角系の布とヒモの組み合わせは、もはや私が知っているパンティーとは確実にかけ離れている。

 こんな小さな布とヒモで、いったい何を隠せると言うのだろう?

 そもそもその布は、シースルー感満載でスケスケ。

 たぶん、何もはかないよりも、エッチな気がする。

「……」

 社長の方へ、気分はもう光速のごとく速さで視線を向ければ、ご本人様は口元に握りこぶしを当てて体を震わせている。

 これは、ぜったい確信犯だ。

 中身を知っていて、からかわれたんだ。

 嬉しさの反動でちょっと悲しくなって、思わず口元が尖ってしまう。

 社長の意地悪。不動明王!

「ありがとうございます……」

 内心で文句を言いつつ形ばかりのお礼を言って、私は社長からのプリティ・ピンクな初プレゼントを、ソファーの隅に置いてあった自分のバッグに『ぎゅむっ』っと押し込んだ。

「じゃあ、あとは実際使ってみるか。風呂は、任せるからよろしく」

「わ、わ、私がですか!?」