でも、なぜか祐一郎さんから、なんの反応も返ってこない。

不思議に思ってその顔を見つめれば、祐一郎さんは表情を隠すように右手で顔を覆ってしまう。

その時、落とされていたホールの証明が明るくなり、祐一郎さんの耳が真っ赤に染まっていることに気づいてしまった。

「祐一郎……さん?」

これはもしかして。

「照れてるんですか?」

「そういうことは、あえて言葉にしない!」

「照れてるんだー」

「うるさいぞ」