【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】



「で、どうなんだ?」

「……ご想像どうりです、ご主人様。間違いなく同一人物でございますだ」

やはり、間違いなかったか。

真実を知りえた安堵ではない、何かもやもやとしたものが、心の中に湧き上がる。

「そうか……」

「意中の人が婚約者持ちだったって知って、ショックしちゃった?」

興味津々の薫の問いに、苦笑いしか浮かばない。

「そんなんじゃない。ただ気になっただけだ。今のところ茉莉の方は気づいていないみたいだし、あえて言うつもりはないから、お前もそのつもりでいてくれ」

「へいへい。了解しました、御曹司さま」

「こちらこそ。夜分おそくにありがとさん、名医殿」

俺たちは、カラカラと同じように笑いあってスマホを切った。

離婚したばかりの元夫婦とも思えないフレンドリーなふざけた会話に、我ながら苦笑するしかない。

まったく、これだから、友人以上恋人未満の関係から脱却できなかったんだ。

顔もスタイルも抜群。

だが、色気を感じられないのは、薫の男気溢れる性格のせいもあるだろう。

仕事が第一、色恋沙汰は二の次。

酒を飲みかわすには楽しいが、愛を語らうには俺と薫は似すぎている。