「何か、『いいお仕事情報』しらない? できれば、社員として働けるところ」
天にもすがる気持ちで見つめる私の視線の先で、美由紀は『う~ん』と腕組みをする。
「社員かぁ……」
と、美由紀は呟き、何故か遠い目をした。
やっぱり、大学在学中・二十歳女子の社員採用って、難しいのかな。
「一つ、心当たりがあるにはあるけどさ……茉莉、どんな仕事でもいいの?」
「いい、いい! 全然OK!」
脈有りな美由紀の言葉に私は、ブンブン、頷いた。
この際、社員として雇ってくれるなら、職種の選り好みなんかしない。
まずは、生活の基盤を作らなきゃ。
「お給料はまあまあ良いんだけど、仕事の内容がねぇ。特殊っていうか、あんまり女子向きじゃないっていうか……」
と、美由紀は呟くように言って又、遠い目をした。
――特殊だろうが、女子向きじゃなかろうが、
お給料がもらえるなら、内容なんて二の次。
内容よりも、まず就職よ!!



