『頑張れ~~♪』と私にエールを送りながら、手のひらサイズの白天使茉莉と黒悪魔茉莉が、二人仲良く私の周りでオクラホマ・ミキサーを踊っている。
――うん。がんばるよ。
少し、
ううん、とっても、怖いけど。
私は、がんばる。
私は、食事のとき初めて口にしたワインのせいだけじゃなく、ドキドキと高鳴る鼓動と、頬の熱を感じながら、大きく一つ深呼吸をした。
後悔だけは、したくない。
この想いが、受け入れてもらえなくても、
そのせいで、会社に居ずらくなったとしても、
私は、今、この想いを伝えたい。
そんな決意を込めて、口を開く。
「あの、社長」
「うん?」
「私、社長の事が、好きみたいです」
瞬間、響いたブレーキ音。
急停車した車の中で、社長の吐き出した大きなため息の音が、吸い込まれるように消える。



