【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】



「っ、げほげほげほげほっ!」

涙目になりながら薫さんの顔を見つめれば、彼女はニヤニヤと、少し人の悪い笑顔を浮かべている。

「ち、違います! ぜんぜんちがいます、別の人のことですよっ」

「別に隠さなくてもいいわよ?」

「で、でもっ」

「あの、エレベーターでのキスは、いわば『お別れのキス』だったの」

「……え?」

「めでたく離婚が成立したんで、じゃ、最後に別れのキスでも、って感じね」

「……は……はい!?」

「あ、別にどちらかが浮気したとか、そういうんじゃないのよ。まあ強いて原因を上げれば、二人ともお互いよりも仕事を取った、っていうところかしら」

『恋人』をすっとばし、

『奥さん』すらすっとばし、

分かれた『元妻』という座に座るその人は、私の反応をみやり愉快気に口の端を上げる。

「だからあなたは、その気持ちに罪悪感なんて持たなくていいのよ」