【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】



総支配人さんに肩を貸してもらいながら、ひょっこり、ひょっこり、右足を庇いつつどうにか歩く。

履きなれない靴は、足を傷める。

どんなに着飾って外見を綺麗にしても、中身が釣り合っていない。

私は、シンデレラには、程遠い。

そんな軽い自己嫌悪を感じて、小さな溜息がもれた。

「だいぶ痛みますか?」

「あ、いいえ。大丈夫です。あの……」

「はい?」

「社長が言ってた、『薫』さんって、磯部薫さんのことですよね?」

「はい、そうです。薫様のことを、ご存知なのですね」

――薫、『様』?

お医者さんとはいえ、自分のホテルの勤務医に対して、『様付け』、

総支配人さんって、名前を呼ぶときみんな様付けなんだろうか?

少し、腑に落ちないものを感じた。

「はい。以前、こちらのマフィンをご馳走になったことがあって……」

「そうでしたか」