どっと襲いくる疲労感に耐えながら、たどり着いたのは、一軒のお店。
ブティック、
それもたぶん、高級な部類の、セレクトショップ。
展示された、選び抜かれたハイセンスな洋服や服飾品の数々は、どれもこれも見るからに高価そうだ。
社長令嬢とは名ばかりの一般庶民な生活を送っていた私には、いちばん縁遠いお店には違いない。
社長の後に続き、一歩煌びやかな店内に足を踏み入れれば、そこにはすでに店員さんがにこやかな満面の笑顔で待ち構えていた。
「不動様、いらっしゃいませ。ご連絡いただいたのは、こちらの方ですか?」
スレンダーだけど、メリハリの効いたプローポーションを持った、大人の女性のオーラがしみ出したような店員さんは一部の隙もなく整えられた顔を私に向ける。
――そういえば、社長、
車の中で、何やら電話で話していたっけ。
「ああ、そうだ」
向けられる二対の視線に不穏な空気を感じて、思わずじりじりと、後ずさる。



