手加減なんかされた覚えは、まったくない。
面接日からいきなり、情け容赦ない『お風呂掃除攻撃』されて、ヘロヘロになった覚えはあるけど。
もしかしてあれは、誰にでもそうなんじゃなくって、私だからそうしたの?
さっさと、音を上げるように?
単なる、意地悪だった?
ズーンと、重量級の重しが、心に乗せられた気がした。
もしかして、
私の人を見る目って、節穴だらけなの?
『節穴~♪ 節穴~♪ 大節穴~♪』
黒悪魔茉莉が鼻歌を歌いながら、ガーンガーンと、大きなハンマーで私の後頭部を殴打している。
――ショック過ぎて、何も、言葉がでない。
呆然としている私を見やり、社長は、実に美味しそうにコーヒーを飲んでいる。
失意のどん底で浮かび上がってきたのは、小さな反発心。
なんか、ひどい。
生まれて初めての嬉し涙にくれた日に、
こんなの、ひどい。



