【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】



インスタントや缶コーヒーのブラックは苦味ばかりが舌に付いて、苦手で飲めないんだけど、これは大丈夫。

――うん、美味しいや。

「美味しいです」

素直な賛辞の言葉を口にすれば、社長は口元に苦笑を浮かべた。

「無理しないで、砂糖入れたら? ミルクもあるし」

よほど、お子ちゃま舌に見えるのだろうか?

「私だってブラックコーヒーくらい飲めるんですよ。一応、二十歳を超えた大人なので」

心外だな。

そんな気持ちを込めて、心持ち口をとがらせて言うと、社長は面白そうに鼻先で笑った。

「ふーん、大人ねぇ」

――ふーん?

今までになかった初めての反応と、砕けた口調、

というより、不遜とも取れるその口調と表情に、走る違和感。

私の、コーヒーカップを持つ手の動きが、ぴたりと止まる。