【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】



今の社長の表情は、あの時のものとよく似ている。

怒っているようにも見えるし、困っているようにも見える。

もしかしたら、その両方なのかな?

今の私にはまだ、その判別はつかないけど。

私が食器棚からコーヒーカップを一つ取り出しお盆の上に置くと、社長は、無言でそこに、もう一つカップを付け足した。

――こ、これは、一緒にコーヒーを飲もう、ってことだよね?

あ、もしかして。

このコーヒー、自分が飲みたかったんじゃなくて、私に入れてくれるつもりだったのかな?

それなのに私が用意し始めちゃったから、怒った……というより、困った?

思いがけず向けられた優しさに、胸の奥で、何かが熱を帯びる。

――やだ。

どうしよう。

なんか、ものすごく、嬉しいんですけど?

「あ、ありがとうございます。いただきますっ」