仕事を一から丁寧に教えてくれたし、大変な時は、さりげなくフォローしてくれて。
この人が居なかったら私は、途中でギブアップしていたかもしれない。
本当に、感謝してもしきれない。
「色々とご指導、ありがとうございました。これからも……っ」
『よろしくお願いします!』
そう、元気に言おうと思ったのに。
ポロリと、あふれ出した嬉し涙が、続く言葉を一緒に押し流してしまった。
「あ、あっり……ござ、ますぅ……」
手の甲でぐしぐしと涙をぬぐい、
ちゃんと言おうとすればするほど、言葉は掠れて、更に涙はあふれ出す。
「あーあ。社長、女の子泣かしちゃだめじゃないですかー」
「誰が泣かすか。今のはむしろ、お前のせいだろう?」
「それは、違います。悪いのはいつも社長です。ボクは、いつでも正義の味方ですから」
「誰が『ボク』だ。気色悪い。お前はもういいから、早く帰れ」
「はいはいはい。お邪魔虫は、馬に蹴られないうちに帰りますよー」



