【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】



「スマイリー主任ねぇ。相変わらず、ニックネーム付けるの好きだねぇ、茉莉は」

愉快そうに、美由紀はクスクスと笑う。

「なんか、楽しいじゃない。名前覚えるのにも楽だし」

「で、ちなみに、社長のニックネームはなんて付けたの?」

一応、付けたのは付けたんだけど。

「……不動明王」

ボソリと呟いた瞬間、美由紀は『ぶっ!』と、盛大にふきだした。

どうやら笑いのツボにはまったらしく、そのまま肩を震わせて笑っている。

――そんなに、面白いかな?

背が高くて眼力がやたら強くて一見恐そうだから、名前にかけて付けたんだけど、『不動明王』。

「いい、いい。それ、最高。本人に教えてあげなよ、そのニックネーム」

――まさか。

いくら昔の知り合いでも、今は、雇主の上司様。

さすがに、本人に教えるなんてできない。

「私のニックネームは、脳内妄想専用だから、誰にも教えないですー」