【番外編追加♪】オ・ト・ナの、お仕事♪~甘いキスは蜜の味~【完結】




「その勢いで立ったら、今度は、天板に腰を打ち付けるぞ?」

――そうか。

だから、引き戻してくれたんだ。

で、でも、この状況は、かなり恥ずかしい。

更に、この状況を作ってしまった自分のドジさ加減は、もっと恥ずかしすぎる。

穴があったら、入りたい。

穴が無くても、掘って、隠れたい。

あまりの情けなさに涙ぐんでいると、緩い抱擁は、静かに解かれた。

ずりずりずりと体を後ろにずり下げ、身体を縮めて、ぺこりと頭を下げる。

「す、すみませぇん……ありがとうございます」

「ケガがないなら、かまわない。コーヒーなら、冷蔵庫に入っているから、それでいい」

「冷……蔵庫?」

ヨロリと立ち上がり、部屋の隅に設置されている大型冷蔵庫の扉をパカリと開ければ、その中に入っていたのは、種類別に並べられた一面の缶コーヒー。

ずらりと並んだ様子は、もう『コンビニですか?』かと思うほど。